浄土真宗において正式なお仏壇は金仏壇
漆塗や金箔押し、錺(かざり)金具などで仕上げられたお仏壇を金仏壇といいます。浄土真宗のお寺さまとお付き合いがあり、より正式な形でお仏壇をお迎えしたいという方には、お仏壇を金仏壇でご用意していただくことをおすすめします。
浄土真宗の大谷派と本願寺派の金仏壇の違い
金仏壇の場合、同じ浄土真宗でも、大谷派(お東さん)か本願寺派(お西さん)かによって、デザインに違いがあります。どの部分に違いがあるかというと、お仏壇の内部の本尊を安置する部分、「宮殿」(くうでん)と呼ばれる部分です。
このお仏壇の宮殿は、お寺にある宮殿を、ほとんどそのまま縮小したデザインになっています。お寺の宮殿は、浄土真宗の大谷派なのか、本願寺派なのかによって、デザインが異なっています。そのことから、お仏壇の場合も同様に、浄土真宗の大谷派なのか、本願寺派なのかによって、宮殿のデザインに違いがあるのです。
それでは次に、具体的に、宮殿のどこの部分に違いがあるのかをみていきましょう。
浄土真宗の大谷派と本願寺派の金仏壇における宮殿の屋根の違い
一つ目は、屋根に違いがみられます。
大谷派の金仏壇の宮殿の屋根は、二重の瓦屋根で、黒い漆塗の部分が多くみられるデザインとなっています。一方で、本願寺派の金仏壇の宮殿の屋根は、一重の杮(こけら)葺きの屋根で、大部分を金箔で押した、金色一色にみえるデザインとなっています。
浄土真宗の大谷派と本願寺派の金仏壇における宮殿の柱の違い
二つ目は、柱に違いがみられます。
大谷派の金仏壇の宮殿の柱は、黒い漆塗りの柱に金色の錺(かざり)金具が施されています。一方で、本願寺派の金仏壇の宮殿の柱は、金箔を押した柱の上に金色の錺(かざり)金具が施されています。
以上のように、金仏壇の場合には、大谷派なのか、本願寺派なのかによって、デザインに違いがありますので、金仏壇をお選びいただく際には、注意していただくとよいかもしれません。
京都の老舗仏壇店として多種多様な金仏壇をご用意
若林佛具製作所では、長きにわたり、本山御用達のお店として、寺院用仏具と家庭用仏壇の製造販売をしてまいりました。その強みを生かし、多種多様な金仏壇のラインナップをご用意しております。
金仏壇というと、大きな部屋や仏間が必須であると考えられがちですが、現在のライフスタイルにあわせた、小型や上置き型の金仏壇もご用意しております。
若林佛具製作所は、京都の老舗仏壇店として、お客様のご希望にあわせた金仏壇のご提案をさせていただきます。
若林佛具製作所の浄土真宗向けの金仏壇のご紹介
金仏壇 白川 (大谷派・本願寺派)
コンパクトで、既製の家具の上にも置いていただけるサイズですが、欄間や障子など、伝統的な金仏壇の形は出来る限り省略せず、小さいながらも、より正式に近い形で安置していただけるお仏壇となっています。別台を用意していただくと、コンパクトな台付仏壇としても、安置していただけます。
金仏壇 八瀬 (大谷派・本願寺派)
コンパクトタイプの金仏壇で、障子は省略し、欄間は、格子のようなデザインになっている筬(おさ)欄間になっており、金仏壇ながら、少しシンプルなデザインとなっています。別台をご用意していただくと、コンパクトな台付仏壇としても、安置していただけます。
金仏壇 下鴨 (大谷派・本願寺派)
京型の半間サイズの金仏壇です。正式に近いお荘厳ができる大きさなので、伝統的なお仏壇の魅力を十分に味わっていただけるお仏壇となっています。こちらの下鴨以外にも、透かし金具や彩色を施したもの、天井絵を描いたものなど、ご希望にあわせて選んでいただくことができるバリエーションをご用意しております。
京仏壇(経済産業省指定 伝統的工芸品) (大谷派・本願寺派)
木地、彫刻、漆塗、蝋色、金箔押、錺(かざり)金具、彩色、蒔絵など、お仏壇製作の各部門を、京都の伝統工芸士により行っている、伝統工芸の集合体ともいえる金仏壇です。基本的に一点ものやオーダーメイドになります。天保元年(1830年)より、ここ京都の地にて、金仏壇を、製造販売しているお店だからこそ、ご用意できる逸品ばかりです。